2010-11-22

Viltu ekki rótlaus? - tvö ár námskeið á Norðurlöndum

MISが2年間のMAプログラムになるらしい。

なんでも、間スカンディナヴィア的なMAプログラムという計画で、この先2年間に対して大きめのファンドを当てたらしい。
詳細は未発表だが、1年目はアイスランド大学で今の制度と同じように授業を受けて、2年目はスカンディナヴィア他国の大学へ行けるという。

個人的には、1年くらいノルウェーにも勉強に行きたいと思っていたところなので、良い制度だと思う。多分私には適用されないが。

2010-11-20

Orðabækur

verið dugleg að læra!
アイスランド語使用に欠かせない辞書たち。

2010-11-18

Amerískir indíánar til Íslands árið 1000

アメリカ先住民のアイスランド移住(紀元1000年頃)
レイヴ・エイリークソン@エイリークススタジル
≫≫≫ 

アイスランド植民者について、とくに女性には、ノルウェー(or スカンディナヴィア)ではなくブリテン諸島出身者が多かった、という話は今では大方に受け入れられている。

偉大なヴァイキングの子孫(ノルウェー系)という19世紀以来の強力なイメージを抱く人々には、サガの中で掠奪の被害者・奴隷として描かれることの多い(それでも奴隷になる前には王侯なのだが)ブリテン系の子孫、というイメージに抵抗を感じる向きも少なくなかったようだが、ともあれ学術的には「アイスランド植民者=ノルウェー系+ブリテン系」というのは現在の通説といってよい。

ところが今度は、同じく遺伝子研究の分野から、アメリカ先住民が1000年頃にアイスランドに移住していたという説が出てきた。
アイスランド植民者というわけではないので、先述のノルウェー系かブリテン系かというのとはまた別の話だが。

2010-11-04

Úlfar Bragason - Sturlunga saga

ウルヴァル・ブラガソンは、通常他ジャンルのサガに対して "歴史" として扱われることが多い「ストゥルルンガ・サガ」を、"文学" として分析することをめざしてきた人。
マグヌス改法王と従士
日本にもよく訪れている。

授業の焦点は「ストゥルラのサーット」と「フラヴン・スヴェインビャルナルソンのサガ」。
前者は、非常に珍しく、サガの「作者」として名前が伝わっているストゥルラ・ソールザルソン(1214-1284) の伝記的小話。
後者は、多数のサガの編纂物である「ストゥルルンガ・サガ」のなかで、唯一独立版のサガが伝存しており、"オリジナル" と編集後のサガの比較が可能、という特徴がある。

2010-10-29

Meistara- og doktorsdagur Hugvísindasviðs

研究発表をした。

Meistara- og doktorsdagur Hugvísindasviðs 2010 | Háskóli Íslands
これは、人文学科の大学院生だけを集めた研究発表会で、去年から発足したらしい。
今回は、以下の7つのセッションが組まれた。

Ⅰ- 中世アイスランド学
Ⅱ- 文学・翻訳・演劇
Ⅲ- 英語学
Ⅳ- アイスランド文学・言語学
Ⅴ- 歴史学
Ⅵ- 神学・宗教学・哲学
Ⅶ- 考古学

2010-10-22

Vésteinn Ólason - Saga reserch in the 20th century

今週の「方法論」の授業の担当はヴェーステイン・オーラソンだった。
前半はサガの研究史、後半の今日はとくに「アイスランド人のサガ(家族サガ)」へのアプローチ方法について。

話の骨子は以下の著書に基づいている。
アイスランド語版
  • Ólasson, Vésteinn. 1998. Dialogues with the Viking Age: Narration and Representation in the Sagas of the Icelanders, Reykjavík.

2010-10-21

fornleifar við Kolkuós

(c) Fornleifar við Kolkuós
コルクオース発掘調査
≫≫≫

Kolkuós (もしくは Kolbeinsárós; ós=河口)は、北部スカガフィヨルド東岸の中世期の港。
ホーラル司教座の北方16kmに位置し、いわば司教座の御用港として機能したようだ。
10月19日に、大学に隣接する国立博物館で、2003ー2014年の予定で進行中の発掘調査にかんする講演があったので行ってみた。

2010-10-08

Kenningar um sögur um Íslendinga

「アイスランド・サガ研究の方法論」
≫≫≫

'kenning' といえば詩語法の「ケニング」(代称法)を指すものだと思っていたので、theory の意味があるということにまず驚いた。
2010年秋期のMISの授業のひとつ。
人気が高く、MISの生徒以外の受講者も多いので、いつも教室の椅子が足りなくなる。教室変更してくれればいいのに。

2010-10-06

Lífið er saltfiskur?


ソルトフィッシュ@イーサフィヨルド海洋博物館
干し魚に塩は必要なのか?

今日のランチはソルトフィッシュだった。
ソルトフィッシュは塩漬けにして乾燥させた魚(主にタラ)で、食べるときには水に漬けて戻す。
ずっと気になっていたのだが、中世アイスランドで主要な保存食だった干し魚には、塩は使われていたのだろうか?
リューネブルクの塩がハンザの繁栄に寄与したという話は有名だが、それがアイスランドにまで届いていたのだろうか?

2010-10-05

Rafræn gögn

アイスランドの夏
電子資料について。
アイスランド留学も2年目に入り、本腰を入れて修士論文と向き合う必要が出てきた。
論文やエッセイ執筆時に、最初にやることは参考文献リストの作成。
そのためのツールとして、文献検索&ダウンロードのためのサイトについて簡単にまとめておこうと思う。

2010-05-31

What's the point of studying medieval literature?



Professor Thorlac Turville-Petre of the University of Nottingham
discussing his study of literature from the Middle Ages.

2010-05-29

Snorra saga

アイスランド語練習用の素材を探していたらこのようなものを見つけた。
Snorra saga (Námsgagnastofnun)

2010-04-22

sumardagurinn fyrsti

夏の最初の日
≫≫≫

今日は「夏の最初の日」で、法定祝日。
ユリウス暦導入以前の旧暦で、夏の始まりとされた月「ハルパ Harpa」の朔日だそうだ。

2010-03-07

Hugvísindaþing 2010

3月5日(土)、アイスセーブの国民投票で周囲がざわついている中、アイスランド大学では人文学部全体の学会があった。
Háskóli Íslands - Hugvísindastofnun - Hugvísindaþing 2010

金土の二日にわたって約130の発表がおこなわれたということだが、歴史学科のセクションだけ参加してきた。
テーマは「14世紀:衰退か革新か?」

2010-02-14

rúnir á hverjum degi

日常のなかのルーン文字
***

2月12日(金)は「博物館の夜」というイベントがあった。
レイキャヴィークと周辺の町にある博物館・美術館が深夜12時まで開館し、それぞれ特色のあるイベントを開催する。
入場料も無料、各館をめぐる無料バスも運行されるという親切な企画。

2010-01-24

"Handritin heim!"


「マニュスクリプトを故郷へ!」
≫≫≫
1950-60年代のアイスランドのスローガン。
1944年に独立国として歩み始めたばかりの(ただし1904から自治、1918より同君連合)、特にこれといった資源もない小国にとって、ヨーロッパ、ひいては世界の文化の中で重きを置かれる中世のマニュスクリプトは、かけがえのない財産だった。

Handritin = the manuscripts(定形)は、具体的な物としてのマニュスクリプトというよりも、むしろひとつの概念としてアイスランドの自尊心の源となっていたようだ。

(写真:マニュスクリプトを載せたデンマークの沿岸警備艇を迎える人々。
レイキャヴィーク、1971年4月21日。The Manuscripts of Iceland, p.170)

2010-01-22

Handritin

"The manuscripts"
»»»

>写真は今日の授業の手土産にもらった「フラテイヤルボーク」(Gks 1005 fol) の原寸大コピー。
 ただのコピーとはいえ超有名写本なのでテンションは上がるが、大きすぎて(フォリオ:二折判、A3くらい)どうやって保管すべきか模索中。

2010-01-13

Fornaldarsögur Norðurlanda

"Sagas of Pre-history from Northern countries", i.e. "Legendary sagas"
»»»

後期のトルヴィの授業、"Fornaldarsögur Norðurlanda (Legendary sagas)" の初回があった。
基本的にやりかたは前期といっしょだが、週一になったかわりに、一回が40分×3コマに延長。
そして最後のレポートのほかに、授業内で一人数分間のプレゼンテーションが課されている。

2010-01-04

Gleðilegt nýtt ár, og vormisseri hófst

新年あけましておめでとうございます。新学期も始まりました。
***

本来の春学期の授業開始は来週なのだが、 今年のMISには本編の開始前に一週間の集中講義がある。
タイトルは ”The Viking Mind"。
MISではなくÞjóðfræði(民俗/民族学)が主催している講義で、アバディーン大学の考古学教授 Neil Price が講師。

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