2009-11-10

Gunnar Karlsson er jafn gamall Vésteini Ólasyni


最近の衝動買い①
グンナル・カールソンの古希記念論集。
» Guðmundur Jónsson, Helgi Skúli Kjartansson og Vésteinn Ólason (eds.), Heimtur: retgerðir til heiðurs Gunnari Karlssyni sjötugum (Reykjavík: Mál og menning, 2009).
出版社HP

グンナル・カールソンは1939年9月生。
アイスランド大学で長年歴史学部教授を務め、最近リタイアしたばかり。
2004年には大著『ゴジの文化』にこれまでの研究成果を纏めた。
» Gunnar Karlsson, Goðamenning: staða og áhrif goðorðsmanna í þjóðveldi Íslendinga (Reykjavík: Heimskringla, háskólaforlag Máls og menningar, 2004).

同時に、アイスランドの通史や歴史教科書の著者としてもよく知られている。
つい最近も、アイスランド中世史のハンドブックを出したところ。
» Gunnar Karlsson, Inngangur að Miðöldum: Handbók í íslenskri miðaldasögu I (Reykjavík, 2007).

副題に「アイスランド中世史ハンドブック 1」とあるが、続刊が出るかどうかは未定らしい。
序文によれば、続刊を願うためそんな副題にしたようだ。
(ちなみに序文は「第1巻」と銘打って続かなかったS.ノルダルの『アイスランド文化 Ⅰ』への言及に始まる)
別の箇所には「ただの構想にすぎないが」と断った上で全6巻の構成が載せられている。
第6巻「アイスランド人と王権」なんて是非刊行してほしいものだ。

ともあれ「第1巻」は具体的な中世史研究へのまさに「入口」で、研究史、史料、度量衡などについての解説。特に複雑な度量衡のハンドブックとして重宝している。
比較的ウェブページへの言及が多いところに時代の流れを感じる。
ただ、文献目録に、Saganet も載せていないのに Wikipedia を載せているのはなぜだろう。

ちなみにグンナルと同い年のヴェーステイン・オーラソンにも論集が出されている。
» Árni Sigurjónsson et al., (eds.), Greppaminni: Rit til heiðurs Vésteini Ólasyni sjötugum (Reykjavík: hið íslenska bókmenntafélag, 2009).

70歳記念の論集は、アイスランドの学界では慣例らしい。著名な学者にはたいてい出ている。
日本の退職記念論集みたいなものだろうか。
(目次PDFはこちら:HeimturGreppaminni

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